STRANGE DAYS (THE DOORS)

b0002910_10432087.jpgVarious Review vol. 52
「まぼろしの世界」 ザ・ドアーズ
"STRANGE DAYS" THE DOORS

1967年発表作品
ELEKTRA
'67年といえば、オレはまだ1歳半かそこらの赤ん坊だったのか・・・。
今でこそ、'60年代のロックのアルバムをあれこれ聴いては、分かったような分かんないようなご託宣を垂れてはいるが、よくよく考えてみりゃ当時1歳じゃ、垂れるのは託宣よりもみずっ鼻かオシッコです。
バブゥバブゥ・・・。

たとえどんなに激しい音楽でも、そのビートに身を任せ、轟音に頭の中を洗浄してもらうことによって、スーっと楽になったりすることは多々ある。
オレの場合、HM/HRのアルバムを立て続けに数枚聴いてストレスを解消することも多い。
しかし、ザ・ドアーズというグループの音楽に癒されるということはまずない。
このグループの音楽には決して気持ちをラクにさせてくれるところがないのだ。
特に、'67年12月に発表されたこのセカンド・アルバムに関しては、うかつな精神状態の時に聴くと、そのまま心も体も彼岸の世界へ持っていかれそうな危うい雰囲気が充満していて、「おしっ!聴くぞ!」と気合を入れてからでないと再生ボタンが押せない。
現に、今こうして記事を書きながら背後のスピーカーから流れ出てくるサウンドはあまりにも陰鬱で、心躍らせてくれる明るい要素がひとつもない。

ロックの歴史が続く限り語り続けられるでろう"Light My Fire"の温かさや愛、暴力的なリフとジム・モリスンの絶叫が襲い掛かるハード・サイケデリック・ロックの名作"Break On Through"の、キャッチーで手に汗握るドライヴ感等、前作で聴かせた激しくも熱いロックの鼓動は影を潜め、ただただ「狂ってしまった自分(ジム・モリソン)」が小声でつぶやき続けるような内省的な歌詞とサウンド。
オープニングの"Strange Days"からして暗い・・・、陰鬱である。
聴いてるだけで世をはかなむ。
2曲目の"Your Lost Little Girl"のイントロとAメロでさらにその暗さは増幅され、うつ病に似た症状が現れる。
中間部の柔らかいギター・ソロがもの悲しさをより一層引き立てる。
"Love Me Two Times"はこのアルバムの中ではビートを利かせた強いサウンドのロック・ナンバーだが、"Break On Through"のような攻撃的なイメージはなく、こちらも内なる己と向き合うがごとき雰囲気。
"Unhappy Girl""My Eyes Have Seen You"はよくよく聴いていると、日本のB級GSが下敷きにしたでろうメロディやコーラスが妙に切ない。
極めつけは"People Are Strange"
ジム・モリスンは、ファースト・アルバムのレコーディング時からドラッグで相当にぶっ飛んでいたらしい。
彼は、「おかしくなった自分」を前提にこのアルバムを作ったのだろうか。
それとも作っているうちにますますおかしくなっちゃったのだろうか。
これ以上聴いてると気が滅入りそうなのでそろそろ止めます。(笑
by FHIROSE2 | 2005-01-15 11:26 | Music Man's music | Comments(4)
Commented by haruhico at 2005-01-15 12:10
安田大サーカスみたいなジャケットですね(笑)。
Commented by FHIROSE2 at 2005-01-15 13:25
>haruhicoさま
「ダンダンダーン!ベタベッタ!ダダンダダーン!ベタベッタ!」(笑
Commented by teacherteacher at 2005-01-16 22:36
「まぼろしの世界」大好き!「大道芸ワールドカップ」(ローカルネタ)風のジャケットも好き。
「Unhappy Girl」がいちばんかな?「Love Me Two Times」には・・(´д`;)ハァハァハァ・・
ドアーズって、ジム・モリスンもすごいと思うけど、キーボードのおっさんも(・∀・)!!
ベーシスト不在のバンドで、キーボードを駆使?して、リズムキープ!
ドアーズは、「まぼろしの世界」と「太陽を待ちながら」しか持ってないのに・・エラソーなコメントしてみる
Commented by FHIROSE2 at 2005-01-16 22:57
>teacherteacher
「詩」と「思想」を司ったのがモリスンなら、音世界を構築したのがレイ・マンザレクだった。
アメリカ西海岸のグループでありながら、アメリカの土着的な音(カントリーとかケイジャンとか)の香りをまったくさせない、ヴォードヴィル調のサウンド作りが特徴的だった。
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1960年代半ばよりちょっと後の生まれ。50ウン年間に溜めこんだ「なにか」を吐きだす場。


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