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LAST SHOW WITH RONNIE DEHUMANIZER WORLD TOUR (BLACK SABBATH)

b0002910_7173643.jpgVarious Review vol. 66
「ラストショウ・ウィズ・ロニー ディヒューマナイザー・ワールドツアー」
"LAST SHOW WITH RONNIE DEHUMANIZER WORLD TOUR"
BLACK SABBATH


Tony Iommi - Guitars
Ronnie James Dio - Vocals
Geezer Butler - Bass
Vinny Appice - Drums
Geoff Nicholls - Keyboards
日本の正月といえば、おせち、凧揚げ、こま回し。
お笑い、駅伝、お年玉・・・、
そしてブラック・サバス

Tony Iommi(G)Tony Martin(Vo)Neil Murray(B)Cozy Powell(Ds)の4人からなる"TYR ブラック・サバス"は、商業的には大きな成功を収めたとはいえないものの、'80年代中盤からメンバーチェンジを繰り返し迷走してきた名門グループを、バンドとして見事に再生したという点で現在でも非常に評価の高いラインナップであったが、'91年1月にMartin、Murrayがグループを去り、オリジナル・ベーシストのGeezer Butler"Heaven And Hell""Mob Rules"でオジー以降の新しいサバス像を確立するのに貢献した大物Ronnie James Dio(Vo)が復帰、Cozyも交えて新作発表に向けてのセッションが行われた。
しかし、レコーディング中にCozyが落馬事故で骨折。
Ronnieの強い希望により、"Heaven And Hell Tour"、"Mob Rules"でバンドの屋台骨を支えたVinnie Appice(Ds)が再加入。
3人の出戻りにより、いわゆる"Mob Rules ブラックス・サバス"が再編成され、'92年、アルバム"DEHUMANIZER"を発表、それに伴い、大規模なワールドツアーを敢行する。
しかし、終わりはあっけなくやってきた。
当時現役引退宣言をしたブラック・サバスオリジナルシンガー、Ozzy Osbourneのサヨナラ公演のステージにOzzyの前座として立つことを拒否したRonnieはそのままサバスを脱退。
DEHUMANIZERツアー最後の2日間となった'92年11月14日、15日のステージには代役としてRob Halfordが立つことになった。
Ronnieはその後Dioの再建へ、サバスは紆余曲折を経てオリジナル・リユニオンへと向かう。
本ブートDVDは、サバスにおけるRonnie James Dio最後のステージとなってしまった11月13日オークランド公演をオーディエンスショットで収録した名盤。
最新作"DEHUMANIZER"からは5曲が採り上げられているが、"Mob Rules"、 "Children Of The Sea""Heaven & Hell""Neon Knights"といった80年代初頭のRonnieナンバーや、Black SabbathIron ManParanoidほかOzzy時代のスタンダードナンバーの方が、正直聴き応えもあり歓声も大きいようだ。

ではさっそく観てみましょう
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by FHIROSE2 | 2006-01-03 08:59 | Music Man's music | Trackback(1) | Comments(0)

DON'T LOOK BACK (BOSTON)

b0002910_91567.jpgVarious Review vol. 62
「ドント・ルック・バック」 ボストン
"DON'T LOOK BACK" BOSTON

1978年発表作品
EPIC

ボストンを率いたトム・ショルツというアーティストにとって、あまたいるのミュージシャン達が常に縛られる「時代」「流行」など、なんの意味もなさなかったに違いない。
'76年に「幻想飛行(BOSTON)」で鮮烈デビューを飾り、2年後の'78年本作「ドント・ルック・バック(DON'T LOOK BACK)」を発表してから、次の「サード・ステージ(THIRD STAGE '87年)」まで実に8年の歳月を費やしている。
その後4作目の「ウォーク・オン(WALK ON '94年)」までさらに8年。
5作目「コーポレイト・アメリカ(CORPORATE AMERICA '02年)」までまたも8年!
2作目以降は8年ごとに1枚、である。
デビュー以来25年で5枚のアルバムとベスト盤のみ!
これだけじっくり溜めに溜めて作品を発表するとなれば、1年ごとにくるくる変わる音楽シーンの最新トレンドなんてハナから関係ないのもあたりまえ。
彼らがやるべきことは、常に変わらないBOSTON SOUNDを提示し続けることだけである。

2作目をあえて取り上げたのは、この作品が筆者とボストンの出会いだったから。
もちろん、その時点でファーストアルバムの存在と、その評判の高さは承知していたが、筆者がもっともイレ込んで聴いたのは実はこの2作目なのだ。
内ジャケットに書かれた"No Synthesizers Used, No Computers Used"のステイトメントが誇らしい。
ファーストにあった仰々しい部分を多少削って、スケールの大きさは保ちつつよりポップな仕上がりになっている。
今聴き返して見ると'70年代後半というこの時代にこのサウンドがもうすでにあったのか、とあらためて驚嘆せずにはいられない。
ロックについて回る「人間臭さ」を極力排し、U.F.O.が舞い降りてくるジャケット・アートに象徴される宇宙的なサウンドで全編を(というよりデビュー以来すべての作品を)統一。
ギター、キーボード等、主要なインスツルメンツのほとんどを操るトム・ショルツの力量もさることながら、"THIRD STAGE"までフロントマンを務めたブラッド・デルプ(Vo.)の歌声もまた、このグループの宇宙世界を構築するのに必要不可欠な存在だったと感じる。
ビートルズの"Sgt. PEPPERS~"「ロックの金字塔」として後世まで語る継がれるのとはまた別の意味で、ひとつの世界を究めた作品だ。
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by FHIROSE2 | 2005-09-24 10:28 | Music Man's music | Trackback | Comments(2)

WEEKEND WARRIORS (TED NUGENT)

b0002910_18173338.jpgVarious Review vol. 61
「ウィークエンド・ウォーリアーズ」 テッド・ニュージェント
"WEEKEND WARRIORS" TED NUGENT

1978年発表作品
EPIC
ロック音楽を知的なものか、おバカなものかで分けるなら、オレにとってのロックは知的4分、おバカ6分ぐらいの按配か。
クリムズンやELP、ピンク・フロイド、イエスといったUKプログレ勢に代表されるような、深遠なメッセージと高度な演奏テクニックで構築された完成度の高いアルバムを世に出すロック・アーティストの一群にももちろん興味はある。
ロックの歴史書に書き記されるのは、おそらくそういったバンドたちであろう。
それに対して、ただひたすら馬力と汗と轟音のみで突っ走る対極のおバカロックの代表選手とも言えるのがこのテッド・ニュージェントである。
腕がギターになっていたり、ギターの先が銃になっていて火を噴いていたりとジャケット・デザインからしてアホ丸出し(笑
アルバムの日本語タイトルも「炎の突撃隊」「命がけのロックンロール」「野獣地帯」「傷だらけの野獣」と、とりあえず知性に訴える側面はまったくない。
初期のグランド・ファンク・レイルロードに通じる、泥臭くてエッジの利いた典型的アメリカン・ハードロック・サウンド。
ファッショナブルさとはまったく無縁だが、力任せの「漢」の真髄叩きつけるかのようなワイルドな作風が魅力だ。
'60年代後半に伝説のガレージ・バンドアンボイ・デュークスのメンバーとして活躍した彼は、'75年"TED NUGENT"を引っさげてソロ・デビュー。
'89年には、元スティクスのトミー・ショウ、元ナイト・レンジャーのジャック・ブレイズらと共に、ダム・ヤンキーズを結成し、同時期にニール・ショーン(元ジャーニー)が結成した、バッド・イングリッシュとともに注目を浴びた。
また、"We Are The World"のHM/HR版として、ロニー・ジェイムス・ディオの音頭で作られた"STARS Here An' Aid"でも、バック・コーラスのレコーディング・シーンで絶叫している姿が見えた。

本作は'78年のソロ6作目。
シンプルなハイテンポのリズムに乗せて、テッドの切り裂くようなギターソロが炸裂するスピードロックナンバー"Need You Bad"で幕を開ける本作は、全編に渡って砂ボコリ舞い上がるような暑苦しくも痛快なロックンロールが目いっぱい詰め込まれている。
個人的なお気に入りはとてつもなくブルージーで騒々しい2曲目の"One Woman"、ミディアム・テンポのヘヴィ・ロックナンバー"Venom Soup"あたり。
"Weekend Warriors""Cruisin'"とスピードナンバーでたたみ掛ける後半は裏スジがゾクゾクしますなぁ・・・。
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by FHIROSE2 | 2005-08-14 18:53 | Music Man's music | Trackback | Comments(4)

なつかしもの

b0002910_1129577.jpgこんなCDを買ってみた。
「44MAGNUM ANTHOLOGY」
イーストウエスト・ジャパン

なつかしいなぁ・・・。
実を言うと、オレにも髪を長く伸ばしたりしてた時代があったのだ。
(ステージではシマウマ柄のパンツとか履いてね。)
シマウマ、ヒヒン
b0002910_11483063.jpg





'80年代前半には、HR/HMにどっぷりハマッていた。
LAメタルをはじめとする海外勢もさることながら、日本のHMは当時すごい勢いだった。
ラウドネスアースシェイカーX-Rayマリノメイクアップラジャス浜田麻里、メンバーチェンジしてメインストリームにもどってきた大御所VOWWOW・・・。

'80年代はメタル勢に限らず、とにかく何でもがド派手な時代だった。
この44MAGNUMのベスト・アルバムで、ジャケットに写っているメンバーのファッションも今じゃ考えられないね・・・w
JOEこと宮脇智史の超絶なるドラム・テクニックは、もはやオレが目標とできるようなレベルではなく、ただ「スンゲぇ・・・、スンゲぇ・・・」と口アングリ開けて聴くしかなかった。
彼らの命は何よりもスピード、テクニック、そしてPAULこと梅原竜也のハイトーン・ヴォイス。
Motorheadを聴く時にも感じる、小難しい理屈なんぞ跡形もなく吹っ飛ばすこの疾走感・・・。
若かりし頃を思い出すワイ。
ただひとつ気に入らないのは、この手のベスト盤に必ず1曲は入ってるライヴ・ヴァージョン。
このアルバムも、よりによって"STREET ROCK'N ROLLER"がライヴ・ヴァージョンやんけぇ・・・。
ったく・・・。
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by FHIROSE2 | 2005-07-24 11:58 | Music Man's music | Trackback | Comments(2)

LIVE...IN THE HEART OF THE CITY (WHITESNAKE)

b0002910_12145269.jpgVarious Review vol. 58
「ライヴ...イン・ザ・ハート・オブ・ザ・シティ」 ホワイトスネイク
"LIVE...IN THE HEART OF THE CITY" WHITESNAKE

1980年発表作品
POLYDOR
おマセなロック好きのクラスメートが、「もう・・・、ホワイトスネイク人気出過ぎ・・・。」とかホザいていたのは中学生時代だったか・・・。
'80年に発表した3rdアルバム"READY AN' WILLING"からシングル・カットされた"Fool For Your Loving"が初の全英トップ20入りし、一躍ブリティッシュ・ハード・ロック・シーンの先頭に踊り出た頃である。
"READY~"の制作時点から、ジョン・ロード(kb)に続いて同じく元ディープ・パープルのイアン・ペイス(ds)が加入し、リズムがぐっとタイトにパワーアップしたホワイトスネイクの黄金期は、誰がなんと言おうとこの時期だ。
デヴィッド・カヴァーディール(Vo)のソウルフルなヴォーカルは絶頂期で、この後髪をブロンドに染め、アメリカでの大ヒットと引き換えに武骨なソウル魂を封印する前の、本来の彼の姿がここにある。
バーニー・マースデンミッキー・ムーディーのツイン・ギターの絡みには、速弾き命のメタル・キッズにはおそらく理解できないだろう、ブルージーな「うまみ」が目いっぱい詰め込まれている。
ニール・マーレイ(b)とペイスのリズム隊は、ソリッドでスピード感溢れるビートを叩き出す職人コンビで、いい意味で安心して聴くことが出来た。

"Fool For~"大ヒットの余勢を駆って発表された本作は、'80年6月23日、24日に行われたコンサートからの8曲を収録したもの。
収録曲は8曲と多くはないが、オープニングの"Come On"から最後の曲"Take Me With You"まで、彼らの持ち味を最大限に発揮した、濃密で熱いライヴがぎっしり詰まっている。
観客の声援もものすごく、「我らがヒーロー」のご帰還を心から歓迎している様子が伝わってくる。
アナログ時代にはB面トップに据えられた"Fool For~"はもちろんだが、疾走感溢れる"Sweet Talker"、ヘヴィなブルースの名曲"Walking In The Shadow Of The Blues"、ポップなバラード・ロック"Ain't Gonna Cry No More"、攻撃的なツイン・リード・ギターがカッコいい"Ready An' Willing"など、どの曲もカヴァーディールの魂のこもった歌声と、腕の確かなバックのメンバーの奏でるサウンドの作り出すマジックに満ち溢れた名演ぞろいだ。

この後、同じメンバーで"COME AND GET IT"('81)を発表したところまでで、この黄金期は終わりを迎える。
'82年の"SAINTS AND SINNERS"制作時にグループ内部の分裂が明らかになり、バンドは一時解散。
その後故コージー・パウエル(ds)、ジョン・サイクス(g)ほかを迎え、アメリカン・マーケットを強く意識して制作した"SLIDE IT IN"('84)をはさみ、'87年に、完全にヘヴィ・メタル・バンドとして生まれ変わり、"Whitesnake"(通称「サーペンス・アルパス」)を発表してアメリカで大成功を収めることになる。

今でも、彼らが残した作品の中でもっともよく聴くのは"LIVE...IN THE HEART OF THE CITY"だ。
「サーペンス・アルパス」の大成功がカヴァーディールにもたらしたものは計り知れない。
しかし、オレにとっての"白蛇"とはこのライヴに詰め込まれた熱いソウル・スピリットを体現するグループだったのだ。
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by FHIROSE2 | 2005-05-15 12:43 | Music Man's music | Trackback(3) | Comments(5)

BENT OUT OF SHAPE (RAINBOW)

b0002910_2211417.jpgVarious Review vol. 53
「ストリート・オブ・ドリームス」 レインボー
"BENT OUT OF SHAPE" RAINBOW

1983年発表作品
POLYDOR
ロニー・ジェイムス・ディオコージー・パウエルを擁して制作した"RISING"がレインボーの最高傑作だと信じて疑わないHR/HMファンにとっては、"DOWN TO EARTH"以降のレインボーのアルバムは、ラジオ局向けのポップな小品を並べた売れ線狙いの作品ということになるのだろう。

'78年発表の"GATES OF BABYLON"発表後、「仰々しい大作はアメリカでは売れない」とポップ路線を推し進めようとするリッチー・ブラックモア(G)と意見の対立したディオがグループを脱退。
グラハム・ボネット(Vo)、元ディープ・パープルのロジャー・グローヴァー(B)を迎えて"DOWN TO EARTH"を発表するも、'80年8月のモンスターズ・オブ・ロックのステージを最後にコージーが脱退。
さらに、次作のための新曲に難クセをつけるボネットをリッチーが解雇。
ジョー・リン・ターナー(Vo)を迎え、ラス・バラッドのカヴァー"I Surrender"を含む"DIFFICULT TO CURE"を発表したあたりから、レインボーはリッチー・ブラックモア(G)の本来持つ、ヨーロッパの古典音楽に根ざした様式美ハード・ロックをウリにするバンドから、いかにもFMウケするポップなバンドに変貌していった。

かつてKISSのジーン・シモンズは、この頃のレインボーを評して「『フォリナーⅡ』みたいだ」と苦言を呈していた。
たしかに"DOWN~"から顕著になったポップ志向は、リッチーが本来志向していた音楽とは違う、いかにも大衆ウケを狙ったサウンドであった。
しかし、当時のリッチーにとってアメリカでの成功は、ディープ・パープル時代の栄光の記憶を差し引いても極めて重要なことだったに違いない。
メンバー・チェンジがグループの代名詞でもあったレインボー。
本作での新加入メンバーは、ボビー・ロンディネリの後釜として加入したドラムスのチャック・バーギ
決して派手ではないがツボを押さえたプレイは、イアン・ペイスを高く評価していたことからも分かるとおり、ドラマーになによりも安定と正確さを求めるリッチーらしい人選。

ロジャー・グローヴァーのサウンド・プロデュースは、正直これまであまり巧みだとは思っていなかった。
"DOWN~"などは特に、「安っぽい汚い音」という印象しかなかったが、本作ではかなり洗練された、キレイなロック・サウンドを作り出すことに成功している。
"Can't Let You Go"のイントロのパイプ・オルガン・サウンドなどに、かつての大作主義時代の名残を感じさせるものの、全体的にコンパクトでポップなナンバーで占められている。
結局レインボーはこのアルバムを最後にその活動を終え、本作品で完成された「レインボー・サウンド」を手に、'84年5月、リッチーとロジャーはディープ・パープル再結成へと向かうのであった。
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by FHIROSE2 | 2005-01-30 22:13 | Music Man's music | Trackback | Comments(0)

FAIR WARNING (VAN HALEN)

b0002910_12341159.jpgVarious Review vol. 49
「戒厳令」 ヴァン・ヘイレン
"FAIR WARNING" VAN HALEN

1981年発表作品
WARNER BROS
現在まで1,000枚を売ったと言われる衝撃のデビュー作"VAN HALEN"(「炎の導火線」)"から3年2ヶ月後の'81年4月に発表された4作目。
全世界で340万枚というセールスは、デイヴィッド・リー・ロスを擁した第1期ヴァン・ヘイレンの作品の中では比較的地味な印象のアルバムだが、全米チャートでは5位まで上昇。
次作"DIVER DOWN""1984"のド派手なヒットの影に隠れた感があるが、実はこれがいちばんのお気に入り。
ゆがんだイメージのジャケット・アートや、従来のカラッとしたサウンドは堅持しつつもどこか陰鬱な楽曲群が印象に残る。
オープニングで弦を高速でタッピングするプレイは、革命児エディ・ヴァン・ヘイレンの真骨頂だ。

ヴァン・ヘイレンというバンドを、既成の音楽ジャンルのどこかにハメ込もうとする作業は実に困難だ。
「ライトハンド奏法」を引っさげて颯爽とデビューしたエドワード・ヴァン・ヘイレンは、当時のまったく新しいギター・ヒーローだった。
当然、HR/HMシーンに与えた影響は計り知れない。
しかし、ヴァン・ヘイレンというバンドの音楽スタイルを、HR/HMと呼ばれるカテゴリのひとつとして片付けるには、あまりにも個性が強すぎる。
'78年のデビュー作から、空前の大ヒット曲となった"Jump"を含む'83年の"1984"までは、あのドゥービー・ブラザースを手がけたアメリカン・ロックの巨匠テッド・テンプルマンがプロデュースを手がけた。
確かに、突き抜けるような青空をイメージさせるカラッと明るいサウンドは、テンプルマンの貢献が大だ。
じゃあ、ヴァン・ヘイレンを典型的なアメリカン・ロック・バンドとして見ていいのかというとそれもまた違う様な気がする。
ソウルフルで脂っこいデイヴィッド・リー・ロスのヴォーカル、そして「ザッツ・エンターテインメント」と呼ぶにふさわしい芸人根性全開のステージ・パフォーマンス。
アレックス・ヴァン・ヘイレン「ポウンッ」という独特のクサいスネアの音。
リード・ヴォーカリストより澄んだハイトーン・ヴォイスを聴かせるマイケル・アンソニー
そして、それまでのロック・ギターの常識をすべてひっくり返したエドワード・ヴァン・ヘイレンの神業の数々・・・。
そもそもアレックスとエディのヴァン・ヘイレン兄弟はオランダ出身だ。
このアルバムで聴けるようなちょっとダークな雰囲気は、ヨーロッパ出身の彼らの、なんというかDNAみたいなもんに裏打ちされているのかな・・・。
デビュー作では「こんなんでもプロになれるのか!」と全世界のドラマー志望のロック・キッズたちに勇気を与えた(?)アレックス・ヴァン・ヘイレンがメキメキと腕を上げ、"Sinner's Swing!"でその成果を披露している。
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by FHIROSE2 | 2004-12-25 13:30 | Music Man's music | Trackback | Comments(4)

BLACKOUT (SCORPIONS)

b0002910_162347100.jpgVarious Review vol. 45
「蠍魔宮~ブラックアウト」 スコーピオンズ
"BLACKOUT" SCORPIONS

1982年発表作品
MERCURY
スコーピオンズについて、あれこれウンチクを垂れられるだけの知識も技量も実はないのだ。
ウルリッヒ(あえてウリとは言わない)・ロート在籍時代の"IN TRANCE""VIRGIN KILLER"で彼らを知ったはいいけれど、その後"BLACKOUT"が出るまではしばらく遠ざかってしまったのだ。
(だから'70年代終盤の作品はだいぶ後になってから聴いた)
'80年代前半と言えば、HR/HMシーンは大御所とニューウェイブが入り乱れまさに群雄割拠の時代。
ビッグ・グループの話題作が次から次へと発表され、買っても買っても追いつかないような状態だったのですよ、貧しいオレにとっては(笑
そんな理由もあって、スコーピオンズに関しては、名作と言われる代表的作品は押さえてはいるものの、そのすべてを聴いたわけではない。
(逆に言うと、そのキャリアすべての作品をもれなく視聴したグループなんぞ、数えるほどしかないわけだが・・・)

今から振り返ってみると、このグループは地道に人気を獲得してきた期間がとても長くて、ワールドワイドに爆発的な大ヒットをかっ飛ばした期間って意外と短かったんじゃないかな。
当時はずいぶんと長いこと超メジャーな存在だと思っていたが、今ディスコグラフィを見返すと"BLACKOUT""Love At First Sting""WORLD WIDE LIVE"の間って、わずか足掛け3年なのだね。

では聴いてみましょう
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by FHIROSE2 | 2004-11-27 18:59 | Music Man's music | Trackback | Comments(5)

DEMONS AND WIZARDS (URIAH HEEP)

b0002910_932467.jpgVarious Review vol. 40
「悪魔と魔法使い」 ユーライア・ヒープ
"DEMONS AND WIZARDS" URIAH HEEP

1972年発表作品
POLYGRAM
疲れている時に聴く音楽はだいたい「癒し」「奮起」のいずれかの効能を期待してチョイスするものだが、オレにとってこのアルバムはある種の「逃避」をするためにある作品だ。
自分をモロに見つめるようなナマな歌は聴きたくない、かといって爆音系のハード・ロックに全身打たれるのはチョトしんどい。
そんな時にふと、ラックから取り出すのがこのアルバムだ。

ZEPパープルブラック・サバス全盛の1970年代イギリスで、ちょっと離された位置で(?)けなげにしっかりがんばっていたハード・ロック・バンド、ユーライア・ヒープ
'70年に"VERY'UMBLE VERY'EASY"「ユーライア・ヒープ・ファースト」でデビュー。
翌'71年に3作目となる、ジャケットに鏡をあしらった"LOOK AT YOURSELF"「対自核」が大ヒットし、トップグループの仲間入りを果たした。
本作は'72年、ゲーリー・セイン(B)、リー・カースレイク(Ds)を迎え入れて制作された通算4作目。
前作"LOOK AT YOURSELF"、次作"MAGICIAN'S BIRTHDAY"「魔の饗宴」と合わせ「ヒープ3部作」と称される作品のひとつだ。
ハード・ロック転向後は完全にリッチー・ブラックモアの指揮下に収まったパープルや、トニー・アイオミの唯一無二のリフとオジー・オズボーンの地獄のヴォーカルを武器に驀進していたサバスのようなギター主導のバンドがHRシーンの主流を占めていた中にあって、ユーライア・ヒープは、ケン・ヘンズレーのキーボードと"悪魔の叫び"と称されるデイヴィッド・バイロンのヴォーカルを前面に押し出した、ミステリアスで美しいプログレッシブ・ロックを思わせる味わいのオリジナリティ溢れるサウンドで勝負していた。
先に挙げたギター主体の人気グループが奏でていた、ゴリゴリの肉体派ハード・ロックとはかなり雰囲気の異なる、エレガントで知的な構築美世界。
グループのリーダーは一応ギタリストのミック・ボックスだったらしいが、代表曲の大半はヘンズレーの作品で、ヒープが売れ出したのも彼が本格的に曲を作るようになってから。
(2枚目の"SALISUBURY"「ソールズベリー」あたりではまだキャッチーなメロディの魅力に欠けていて今ひとつとっつきにくい印象だったが、本作ではスケールの大きなアレンジの中にも親しみやすいメロディが盛り込まれていて実に聴きやすい)

オープニングの"The Wizards"は、柔らかいアコースティック・ギターのアルペジオで幕を開ける静かな立ち上がり。
途中でバイロンのハイトーン・ヴォイスとドンピシャのバック・コーラスが曲を盛り上げるが、いわゆる「鋼鉄」「ヘッドバンガー」のイメージとは対極にある、美しい幻想の世界に引き込まれる。
前作のタイトル・ナンバー"Look At Yourself"同様大ヒット曲となった"Easy Livin'"は、ジーンとうなりつづけるギターをハモンド・オルガンの大きなうねりが包み込み、その上でバイロンを中心に宗教的な美しいコーラスが展開される、まさにヒープの真骨頂。
おそらくは、ノヴェラをはじめとする後の日本のハード・プログレ・バンドたちが、直接的にあるいは間接的に参考にしたであろう、ハイトーンのコーラスが全編にわたってふんだんに盛り込まれている。

彼らが表現しようとしたのは、英国の寓話の世界。
アメリカン・バンドからはおそらく出てこないこの英国人の気品溢れる作品を聴くと、疲れた心が現実世界から引き離されて夢見心地になる。
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by FHIROSE2 | 2004-10-16 10:02 | Music Man's music | Trackback(1) | Comments(2)

LED ZEPPELIN (LED ZEPPELIN)

b0002910_812218.jpgVarious Review vol. 38
「レッド・ツェッペリン」 レッド・ツェッペリン
"LED ZEPPELIN" LED ZEPPELIN

1969年発表作品
ATLANTIC
"LED ZEPPELIN"をはじめて聴いたのは小学校高学年の頃、親戚のおじさんが見本盤をくれたのを聴いたのが最初だった。
発表されてから7、8年経っていた頃のことだろう。
レコードを聴いて「衝撃」とやらを受けたことは何度かあったが、このレコードから流れてくるサウンドはまだロックなんてものを聴きだして間もない子供にも強烈な印象を刻みつけてくれた。
(ちなみにこの時、件の親戚から一緒に貰ったのはティラノサウルス・レックスのファースト、第一期ディープ・パープルのセカンド、「クリームの素晴らしき世界」・・・、なんて恵まれていたんだオレ・・・)
それからのオレは小遣いを貯めてはHUNTERへ出向き、なるべく安い中古盤を物色しては買い漁り、夢中になってこのグループのレコードを聴きまくったものだ。

彼らの音楽を表現する際に必ず使われる言葉に「ブルースをその基礎に置いた大音量のハード・ロック」というものがある。
'69年1月に米国で発売されたこのファースト・アルバムは、後に世に出るあまたのハード・ロック・バンドたちが必死で目指して結局たどり着けない、ハード・ロックの「ひとつの究極形」をデビューの時点ですでに提示してしまったという点で画期的、かつ非常に罪作りな作品だ。
"Good Times Bad Times"、このオープニング・ナンバーだけでもう完全にノックアウトされてしまった。
硬質なイントロに導かれて登場するロバート・プラントの人を食ったようなヴォーカル、ジョン・ボーナムのドラムはそれまで聴いたバンドのレコードでは一度も聴けなかったリズムを大音量で刻む。
(この人、足どんな風に動かしてるんだろ、なんて子供心にあれこれ考えたりね)
ブレイクで粋なフレーズを挟むジョン・ポール・ジョーンズのセンスも抜群。
ジミー・ペイジというギタリストが、同じヤードバーズ出身のエリック・クラプトンジェフ・ベックとならんで「三大ギタリスト」と呼ばれていたことはずっと後になって知った。
自身がこのバンドのプロデューサーでもあり、バンド全体の音を組み立てつつ自分の立ち位置を決めていくタイプの彼のプレイは、バック・メンバーを従えたテクニック志向のギタリストたちとは違い、純粋にギター・プレイの巧拙を評価すべき対象ではないのかも知れないが、"Communication Breakdown"のギター・ソロはペイジの演奏の中で、少なくともテクニカルである点でトップクラスの名演だと信じてやまない。
十八番の超絶ハイトーン・ヴォイスでねちっこく絡み付いてくるプラントのヴォーカルとの壮絶なバトルは体中の血を沸騰させてくれるかのようだ。
ブルースを誠実に演奏した"You Shook Me""I Can't Quit You Baby"は当時はいささかとっつきにくかったものの、今では麻薬代わりとばかりに何回も繰り返して聴いている。
悲しげなアコースティック・ギターのアルペジオから激しいギター・リフでたたみこむ"Baby I'm Gonna Leave You"もプラントの変幻自在のヴォーカルが激情を表現する。
1曲目から最後まで息もつかせぬ、1曲も飛ばすわけにはいかないこの緊張感。
「歴史」を作ったかどうかなんてことが、このレコードの価値を決めているわけではない。

あれから何枚も、何回もこのグループのアルバムは聴き返したがいまだに最高傑作と信じているのは、他ならぬこのファースト・アルバムだ。
2枚目以降のアルバムで様々な実験を重ねて自分たちの世界を広げていった彼らが、純粋にハード・ロックのイデオムに沿って演奏したアルバムは実はこのファーストだけではないかとひそかに思っている。
"Ⅱ""Ⅲ""Ⅳ""HOUSES OF HOLY""PHYSICAL GRAFFITI""PRESENCE"・・・、彼らのアルバムは1枚ごとに劇的な変化を遂げ、中には酷評を受けた作品もあった。
しかし、プラントの声、ボンゾのドラミングの妙といった動かざる定番商品の魅力が聴くものを力ずくで納得させるような、そんな強引さが彼らの作品にはある。
どのアルバムも墓場まで持って行きたい大切なものばかりだが、そんな中でも、彼らのすごさを満喫するのにいちばん必要なレコードはオレにとってはこのファースト・アルバムだ。
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by FHIROSE2 | 2004-10-03 08:40 | Music Man's music | Trackback | Comments(5)


1960年代半ばよりちょっと後の生まれ。50ウン年間に溜めこんだ「なにか」を吐きだす場。


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